知らない旅バイカーと

 私が三重県で大学生をしていたある夏に、三重県から九州へ。そして、九州を一回りの旅(旅行)に出たことがあります。
 その時の移動手段は原付バイク。そう。30km走行の50ccのバイク「ヤマハYB-1」。後ろに荷台をつけて、大きなバックパックリュックを背負い、荷台にはテントを積み、旅に出かけました。

知らないバイカーに「良い旅を!」っと

 バイクで移動中、同じようにバイクで旅をしているバイカーとすれ違ったり、(多くの場合は)追い抜かれていったりすることが多くありました。
 そういったバイクで旅をしている人はすぐにわかったりします。大体は大きなバッグを背負っていたり、荷台の荷物がそこそこあったりするからです。
 そうした旅バイカーとすれ違ったりする時には、ちょっとした挨拶というか、独特なサインを出し合ったりしたりしていました。まぁ、大抵は挨拶ですね。
 それは、ピースをしたり、片手を挙げて「よっ!」みたいにしたり、会釈をしたり・・・・・・などなど。

 それは、「あなたも旅(旅行)ですか~? 良い旅(旅行)を!」と挨拶するようでした。

 こうしたちょっとしたやり取りには、様々なメッセージがあったみたいです。
 かつては、速度に注意とか、この先に危険なところがあるよ、とかそういったサインもあったみたいですね。

 すれ違うバイカー達は全然知らないバイカーなのですが、こうしたやり取りで旅バイカーという見えない繋がりがあるのを感じ、旅を盛り上げてくれる楽しみになったりします。