源義家公とけやき並木

源義家公とけやき並木

 東京都府中市に行った時に、「源義家公とけやき並木」を見かけました。

 国の天然記念物「馬場大門けやき並木」は、九百四十有余年前、源頼義公・義家父子が奥州平定の「前九年の役」の途次、大國魂神社に戦勝を祈願し、同役平定後の康平5年(1062年)勝利の報宴として、神社にけやきの苗木千本を寄進したことにはじまる。その後、徳川家康公により、補植されて現在の姿になったが、この場所にあった周囲9mに及んだ大けやきは、頼義公・義家公父子が奉植されたものと伝えられ、ご神木として氏子から敬愛されていた大けやきであった。その大けやきも、度々の暴風雨と、近くは昭和24年のキテイ台風によって、幹や大枝が折れ、その後、残った幹の空洞内の出火で枯死してしまった。義家公は、清和源氏に発する河内源氏の嫡流として、7歳の時、石清水八幡宮で元服、よって八幡太郎と号したが、前九年の役・後三年の役で卓抜した武勇をあらわした公の代に、源氏の武威の最盛期を迎えた。このような大国、武蔵の国の国府であった府中、大國魂神社、けやき並木と源義家公の史実を後世に伝えるため、当時の若さあふれる公の像をこの地に建立するものである。この「八幡太郎源義家公之像」が府中の歴史を伝え、永く市民各位の心に生き続けることを願いたい。
 制作は、高岡市在住、勅許御鋳物師藤原朝臣喜多家第三十代当主の三男、喜多敏勝先生 題字は、財団法人日本書道美術院審査員、鹿島敬帆先生の撣毫による。

(2015年6月7日現在)

[autoviewer=906]