小川町や神保町（東京都千代田区）を歩いていたら「小川町二丁目（南部）」を見かけました。
「小川町三丁目（南部）
江戸時代、小川町は神田の西半分を占める広大な地域をさす俗称でした。
古くは、鷹狩に使う鷹の飼育を行う鷹匠が住んでいたことから、元鷹匠町と呼ばれていましたが、元禄6年（1693）に小川町と改称されました。五代将軍綱吉が「生類憐みの令」を施行、鷹狩を禁止したため改称されたという話も伝わっています。
小川町の名前の由来は、このあたりに清らかな小川が流れていたからとも、「小川の清水」と呼ばれる池があったからともいわれています。江戸城を築いた室町時代の武将太田道灌はその風景を「むさし野の小川の清水たえずして岸の根芹をあらひこそすれ」と詠んでいます。安政3年（1856）には、この絵図にも見られるとおり、この界隈には五千石の旗本で御小姓組番頭の蜷川相模守、二千石の旗本で御側衆の太田播磨守、同じく御側衆の平岡丹波守の屋敷がありました。
明治5年（1872）、周辺の武家地を整理して東側は錦町一丁目、西側は錦町二丁目となり、明治11年（1878）、神田区に所属します。明治時代の錦町一丁目には、簿記学速記学速成教授所のほか、牛肉店や洋服店、菓子店などがありました。また、二丁目には天神真揚流柔術教授所、矯正看護婦会などがあったようです。
昭和8年（1933）、区画整理により、ここは小川町二丁目となります。昭和22年（1947）に神田区と麹町区が合併して千代田区が成立すると、町名も神田小川町二丁目となりました。」
（2017年1月21日現在）
